札幌にホテルを予約してから、どうしても日本の一番北の稚内に行きたくなってしまい広い北海道日帰りは可能かもしれないと思い調べてみました。
列車の時間、現地の滞在時間などを考慮した結果、朝一番の特急で行けば日帰りが出来そうな感じでしたので実行に移すことに。
このような無謀かと思える事を考えるのは自分だけかもしれませんがご参考までにご覧になってください。
稚内日帰り旅行の工程
札幌駅を7時30分発の稚内行き特急「宗谷」に乗車。
昼食は車内で食べても良いかもしれないのでその場合は前もって購入してください。(車内販売は無し)
稚内に12時40分到着
レンタカーを借りる
ノシャップ岬、稚内公園、宗谷岬をドライブ
レンタカーを返す
17時40分発の札幌行きの特急「宗谷」乗車
札幌駅22時57分着
と大まかにこんな感じです。
ホテルの朝食
宿泊している駅近くのホテルで朝食を遅くとも6時半に取る必要がある。
宿泊したホテルはANAクラウンプラザホテル札幌
朝食開始時刻は6時で良かった。(既に食べ始めている人が大勢いて驚いた)
普段6時から朝食を食べないので胸焼けがしそうな感覚がありましたが完食。
7時過ぎにホテル出発
札幌駅
札幌駅には7時15分頃到着して入線を待ちます。
入線して来たのは綺麗なピンク色の特急宗谷 はまなす編成。
7時30分に定刻発車
朝の特急はビジネスで乗っている方も多く、指定席は満席に近かったです。
旭川でほとんどの方が下車。
と思っていたら旭川からも乗車してきて8割型埋まっている感じ。
自由席は1両+画像のはまなすラウンジ(自由席)が1両の合計2両
ただはまなすラウンジは自由席というよりは皆さんで使うフリースペース。
長時間席を占領するのはマナー違反なのでお気をつけください。
往路の稚内までは結構混み合いますので指定席は必ず取った方が良いと思いました。
帰路は始発になるので自由席狙いで指定席は取りませんでしたが。
特急宗谷は「えきねっと」を使うと35%割引の切符で片道7200円になります。
今回使った切符は「HOKKAIDO LOVE6日間周遊パス」なんと期間限定で12,000円で北海道全線特急列車も6日間乗り放題のパスを使いました。
注意点としては購入した当日は使えず、最短で翌日から有効になります。
この切符は前日に新千歳空港駅で購入しました。(当初、他のフリーパスを買う予定でした。)
指定席は4回まで使えます。(あとは自由席に乗車可能です)
稚内往復するだけで十分に元が取れる切符です。
稚内駅到着
話しを戻しまして、稚内までは札幌から5時間10分程かかります。
普段見慣れない景色は面白いのですが、やはり5時間オーバーは少々飽きるかも。
北海道新幹線で東京から新函館北斗の4時間10分よりも長い時間なので久しぶりに乗り通した感じがしました。
今回乗車した「はまなす編成」はコンセントもwifiも使える最新の特急ですが、通常の宗谷で使用される特急はwifiはありません。また、コンセントがありませんのでモバイルバッテリーは必須です。
ただ、どちらにしてもネットが使えない圏外の場所があるので本とか雑誌などを持って行くと良いかもしれません。
勿論、稚内の観光情報をここで読んでおくのもありです。
時間が掛かった分、最北端の駅まで来た達成感があり感動ものです。
ひと通り稚内駅を満喫したので予約したレンタカーを借りに行きます。
観光はレンタカーで
ここが重要なのですが、レンタカーを借りないと半日では回りきれないということです。
皆さんがご存知の宗谷岬は稚内駅から車で1時間ほどの距離。
バスで宗谷岬まで行くとそれだけで半日が終わってしまいます。
ここはレンタカーを借りてドライブしましょう。
稚内の道はとても空いているのでペーパードライバーの方でも練習を兼ねて運転ができると思います。
でも注意しないといけないのは鹿がいること。
都会では見ない「シカ注意」には驚きました。
レンタカーを借りる際には鹿が突進してきた場合に備えて予約時に保険に必ず入った方がよさそうです。
稚内の市街地を抜けるとご覧のようにほとんどクルマはいないです。(市街地もクルマは少なめ)
道順はそのまま宗谷岬を目指すのも良いし、近場を回って宗谷岬に行っても良いと思います。
ノシャップ岬
運転に慣れていない方は、まずは足ならしに稚内駅から車で10分ほどの場所にあるノシャップ岬に行ってみましょう。
地元の様子を知るのにも近場から行くと良いかもしれませんよ。
訪れたのは6月の中旬でしたが、気温は11度ほど、東京が25度でしたので結構寒いです。
夏でも上着を忘れないようにしましょう。
平日ってこともありましたが、観光している人はほとんどいませんでした。
ノシャップ岬貸切です。
宗谷岬に比べるとマイナーな感じがあるのかもしれませんが、バスで来ても駅から15分ほどで来れると思いますので難易度は低めです。
あまりに寒いので10分もいられず車に戻りました。
6月なのに手袋が欲しくなります。曇っていて何も見えないのがとても残念でした。
稚内公園
ノシャップ岬を後にしてやはり車で10分のところにある「開基百年記念塔・北方記念館」
山の上にあるので日光の「いろは坂」のような急な坂やカーブもあり運転は注意が必要です。
無理のない運転を心がけてください。
着いた時には霧がすごくて展望台の上の方まで見えてない状態でした。
開基百年記念塔・北方記念館
開基百年記念塔はその名の通り開基百年を記念して昭和53年に地上から高さ80メートルの塔を建設したそうです。
写真ではうっすらと見えていますが、塔の上には展望台があり、晴れていればサロベツ原野、利尻島、礼文島、宗谷海峡を隔ててサハリンの島影を捉えることができるそうです。
開基百年記念塔の館内には北方記念館があります。
稚内は間宮林蔵推しです。
宗谷アイヌの資料もありました。
宗谷アイヌの文化は分かっていないそうで写真の方が無くなってからは伝承が途絶えてしまったそうです。
個人的には国鉄時代の行き先表、廃線になった鉄道の資料などこちらの方が興味深いです。
下の写真は南樺太が日本時代の頃の国境境界線にあった石標の模型
ゴールデンカムイで日本とロシアとの境界線が出て来たのでなんとなくは知っていました。
氷雪の門の映画の案内もありました。 戦後ロシアが樺太に侵攻した際に自決した電話交換手さん達のお話です。
エレベーターで展望台まで行きましたがご覧の通り真っ白。
晴れていれば写真のように見えるよとは受付のおじさんの話です。
その通り写真で我慢しました。
タワーを降りてからも稚内湾が霧に隠れて何も見えない状態。
と思っていたら霧が急に流れて湾内が見えてきました。
海が青くて綺麗です。
感動しました。
「氷雪の門」
稚内のシンボル的存在「氷雪の門」
樺太で亡くなった日本人のための慰霊碑です。
映画にもなったそうで知っている方も多いのでは。
この日もお参りをしている方を多く見掛けました。
それでは宗谷岬までドライブに出発しましょう。
稚内駅周辺は市街地では無く、本当の市街地は南稚内駅周辺になりますので南稚内駅周辺になると多少車が多くなります。
余談ですが、南稚内駅を過ぎた先にはマクドナルドがありました。
日本国内最北のマクドナルドらしいです。まあ、普通のマクドナルドです。
宗谷岬
宗谷岬は稚内駅から31kmの場所にあります。
車で走行すること約30〜40分ほど左に宗谷湾の海を眺めながらのシーサイドドライブです。
路線バスとすれ違ったけど路線バスだと1時間くらい掛かるのかな。
訪れた日の宗谷岬は天気があまりよくなくて曇りというより、霧がかかっているような感じでした。
天気が良ければ樺太なども見えるのでしょうか。(それは無いか)
こちらでも間宮林蔵が立っていました。
「日本最北端の地の碑」の手前には、江戸後期の探検家・間宮林蔵の像も。
徳川家に御庭番として仕えていた間宮林蔵は、樺太(現ロシア連邦サハリン州)が島であることや、サハリンとアジア大陸との間の間宮海峡を発見したことで知られ、日本人で唯一、世界地図に名前を残している人物です。
立像は生誕200年にあたる1980(昭和55)年に彼の偉業を顕彰し、時代を担う青少年に世界にはばたく夢と勇気を培ってもらおうと建立されました。
わっかない観光活性化促進協議会より引用
日本最北端の地です。
海が荒々しく感じるのは気のせいでしょうか。
写真では良く見る「最北端の地の碑」
この目で見ることができるとは北の果てまで来たんだと感慨深いです。
聞いたことがなかったのですが、悲しそうな歌が流れてました。
実はあまりの寒さにうっかりと忘れてしまったことがありまして、ここでしか手に入らないものがあります。
稚内駅に戻ってから気がつきました。今でも悔やみきれません。
宗谷岬周辺の土産店でしか手に入らない日本最北端到着証明書を忘れてしまったのです。
土産店で証明書を購入した日付と時間を入れて貰えます。
お土産ついでに日本最北端到着証明書を買うのを忘れないようにしてください。
宗谷岬公園
宗谷岬の高台にある公園です。
宗谷岬からちょっと急な坂を登った上にあります。
宗谷岬を一望でます。
北海道の牛乳生産量100万トンを突破と、飼育乳牛50万頭突破を記念して、昭和46年(1971)7月、宗谷岬の丘陵上に建設されました
この像は、牧さくをかたどった台座の上に、野良着姿の男女が南に果てしなく広がる宗谷丘陵を見つめながら力強く立っているブロンズ像で、“天北酪農の夜明け”を象徴したものです。
稚内市役所 観光交流課 稚内観光情報より引用
宗谷岬を満喫したので駅に戻ります。
稚内空港
稚内から宗谷岬の国道238号線沿いには稚内空港があります。
ちょうど天気が良くなって来たのでまさかの利尻富士まで見えて来ました。
空港から飛行機が飛び立つ寸前でしたので慌てて車を停めてみました。
これはなかなか見応えがありますので時間があれば稚内空港に行くのも良いかと思います。
稚内港北防波堤
稚内駅に戻ってきてまだ時間があるようでしたら稚内港北防波堤ドームに行ってみましょう。
でも稚内では一番重要な場所かもしれません。
昭和20年8月23日までここから樺太に渡っていた連絡船乗り場です。
元々は稚内駅から先に伸びていた稚内桟橋駅があったのが稚内港北防波堤ドームらしいです。
ドームの柱の下、歩道部分がホームになっていたようです。
ホームの高さは柱の輪っかのあたりまで高さがあり、右の道路の辺りに線路があったようです。
右側の緑地は埋め立てで、昭和の頃まで海があったようでここから利尻島、礼文島までのフェリーが発着していた映像がありました。
駐車場はないのですが見ての通りこの先は行き止まりで車も少ないのでどこにでも停められます。
写真で見る昭和の面影はカオスな状態ですが、現在は整然としてすっきりとした状況になっています。
現在も稚内駅からドームに向かって線路が残っていますので微かな面影が伺えます。
行き止まりの線路の反対側が上の写真です。
意外と稚内周辺であれば時間に余裕を持って戻ってこれましたので、違う場所も観光しておけば良かったかなと思いました。
帰路
レンタカーを返却する前に夕食のお弁当などを調達した方が良いです。
稚内駅そのものが道の駅も兼ねており、お弁当などは早い時間に売り切れてしまいます。
稚内駅に着いた時に駅弁などが売っていたら必ず確保した方が良いです。
こちらは稚内駅に到着した時に購入したものです。
案の定、夕方には売り切れてました。
駅にもセイコーマートがありますが食べ物が無くなる可能性があります。
そうなると買える場所がなくなるので稚内駅に戻る前にセイコーマート、スーパーなどで食材を確保しましょう。
唐揚げ程度ならセイコーマートで売ってますが、それでも売り切れが怖いのでレンタカーを返す前に近くのセイコーマートで購入しておきました。
帰りも5時間乗車になりますので食材と飲み物は念には念を入れて確保してください。
帰りの特急の窓からはちょうど天気が晴れて利尻富士が見えました。
利尻富士を見ながらお弁当を食べて気分に浸って札幌に戻りました。
まとめ
まず、日帰りだと1日のうち10時間は列車に乗っていることになりますので乗車中に何をするかを考えた方が良いです。
私は観光情報を見ながら4時間程で回れるスケジュールを考えていたり、北海道の景色を見てボーッとしてたりで時間が過ぎていました。
現地では、レンタカーを使えば時間を有意義に使えますので免許があればレンタカーを借りた方が良いです。
じゃらんなどのクーポンを使った際、小型車を13時〜17時半まで借りた料金は3800円でした。
複数人で旅行すればバス代より安くなると思います。
観光スポットも効率よく回れましたので正解でした。
ちなみに帰りの列車はお弁当を食べたら眠くなってしまいいつの間にか寝てました。気がついた時は旭川手前で北海道は広いなと実感。
あと、札幌駅到着は23時近くなので翌日のスケジュールは抑え気味になってしまいました。
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